TNR地域猫活動について Volunteer staff
猫の殺処分数は、全国で1年で30,757匹
この数字は、平成30年度の環境省の統計で公表されている数字です。
そのうち、譲渡することが適切ではないと判断された猫(治癒の見込みがない病気や感染症がある等)は、 11,477匹。引取り後不可抗力で死亡してしまった猫(病気、老衰、輸送中に死亡など) は、6,598匹。愛玩動物、伴侶動物として家庭で飼養できる猫なのに殺処分されてしまった猫は、12,682匹です。
つまり、12682匹は家族が見つかれば殺されず助かった命だということです。
殺処分される猫をゼロにするためには何ができるのでしょう?
その1:保護猫を家族として迎える選択肢を選ぶこと。
ペットショップでなく保護猫!それが合言葉。猫を飼うなら保護猫から、保護猫を家族に迎えるということは、新しく保護できる命が増えること。命のリレーをつなげることにもなります。
保護猫カフェ・譲渡会・愛護センターから猫を家族に迎えましょう。
その2:飼い主さんからの持ち込みをゼロにする。
飼い主からの持ち込まれた猫 10450匹。その内、飼い主さんから持ち込まれた乳飲み子は、3490匹。
猫の飼い主の4大責任とは?
- 終生飼育➡飼い主さんからの持ち込みはゼロにできるはず!
- 不妊手術の徹底➡3490匹の乳飲み子の受け入れもゼロにできたはず!
- 完全室内飼い
- ワクチン接種 駆虫
完全室内飼いをしていても、1年中ノミ・マダニ・蚊がいるので定期的な駆虫は必要です。
その3:殺されてくるためだけに生まれる命をゼロにする。
殺処分数30,757匹のうち、乳飲み子は、20,234匹 なんと、65%は生まれたばかりの乳飲み子。つまり、殺されてくるためだけに生まれてくる命が約2万匹もいるのです。
その悲しい命の連鎖を止めるための大切なキーワード「お外の猫に餌をあげる人の3大責任」を覚えてください。
お外の猫に餌をあげる人の3大責任
- 不妊手術をする!
- 餌のやりっ放し禁止!片付ける。掃除すること!
- 糞尿のお世話もする!
殺処分ゼロのために、猫と人が楽しく一緒に共存するためのキーワードも覚えよう!
- TNR活動
- 地域猫
- さくら猫
TNR活動って何?
T=TRAP(つかまえる)
捕獲器を使って野良猫を捕まえます。
N=NEUTER(不妊手術する)
これ以上不幸な猫が増えないように、不妊手術を行います。この時に不妊手術をした証として耳をカットします。
R=RETURN(元の場所に戻す)
その猫が暮らしていたもとの地域に戻す。
どうやって捕まえるの?
猫を保護、捕獲するときに使用する捕獲器というものがあります。
決まった場所、決まった時間に餌やりを行い餌付けをした後に、この捕獲器を設置して保護をします。
なんのために不妊手術するの?
ネコの繁殖力は、ねずみ算式。ほっておくとどんどん増えていきます。1年に2〜3回出産し、1回の出産で約5匹の子猫を産み、生後約半年から子供を生むことができます。つまり、1匹のメス猫が、1年後に50〜70匹に増えている可能性があります。
なんで元の場所に戻すの?保護すればいいのに
すべての猫たちを保護できる施設はありません。また、お世話できる人もいません。
野良猫として暮らしてきて人間への警戒心が強い子たちを無理やり保護することはストレスとなり、病気の原因にもなりかねません。成猫で一匹で生きていく力がある子は元の場所に戻し、定期的に餌を与え、地域で可愛がる=地域猫にします。人馴れしすぎていて心無い人間に虐待されてしまうの恐れがある子、まだ手術ができない子猫などは保護をして里親探しを行う場合もあります。
なんで耳をカットするの?痛くないの?痛々しくて可愛そう
一度手術をしたけれど、見た目で分からないために、何度も捕獲器で捕まえて麻酔をかけられ、お腹を開かれることがないように、ひと目でわかる目印を付ける必要があります。
ピアスや首輪は取れてしまうことが多く、最初に捕獲され全身麻酔をされているときに、耳カットをするので、猫にとってそこまで痛くはなく一番負担が少ない方法として耳カットをすることにしています。
V字にカットされた耳が、さくらの花びらのようなので、さくら猫と呼ばれています。
TNR活動、地域猫活動をみんなでやればいいことばかり!
猫が嫌いな人の3大意見
- ゴミを荒らされて不衛生
- 花壇や庭や敷地内で糞尿をされて臭い
- 夜鳴きや喧嘩でうるさい
地域猫活動を推進したら、「期的な餌やりでお腹がすかないのでゴミを荒らさなくなる」「発情期がなくなるから夜鳴きや喧嘩もなくなる」「地域猫活動で清掃もするので、糞尿の被害も少なくなる」ということは…。
ネコが嫌いな人も、好きな人も、ネコも、仲良く暮らせる社会の実現に繋がります
耳カットがされていないお外の猫を見かけたら、すぐに捕獲して不妊手術をしてあげましょう!