たわしさんの肖像画イラストを描きました
はじめまして。ペットの肖像画やイラスト描いている、ハセナオと申します!
飼い主さんやねこさんご本人にインタビューをして、出会いのエピソードやねこさんの性格やクセなど、いろんなお話をお聞きしてから絵を描いていきます。
そして肖像画とは別にメッセージアイテムをひとつ、お付けしています。
今回はたわしさんと飼い主の今井典子さんにお話を伺いました。
事前にSNSで見ていた写真では、ビローーンと寝そべったり、クネクネねじれている姿が多かったので、明るいむっちりねこさんかなと思っていましたが、たわしさんに実際に会ってみるとイメージよりずっと小柄で、上品にご挨拶する奥ゆかしい哲学顔のねこさんでした!
ある日、仕事帰りの夜道で典子さんによじ登ってきた小さな子猫、「わたしを助けてくれませんか」という声を聞いたような気がしたと典子さんは言います。
はぐれてしまって弱っているその子猫を獣医さんのところへ連れて行くと、心臓に重い病気があることがわかり、数日持つかどうかの命だと言われたそうです。
しかし頑なに諦めない典子さんの「お願い!生きて!」という思いをうけて、子猫は奇跡的に回復の兆しをみせ、獣医さんも大変驚いたそうです。
そんな奇跡の子猫は「たわし」と名付けられて典子さんとの幸せな生活が始まりました!
その後も何度か容態が急変し、悲しい覚悟を宣告されることもありましたが、典子さんもたわしさんも決して諦めることなく、その度に奇跡的に元気を取り戻し二人のお家に帰ってくることができました。
危機を乗りこえて、ふたりの絆は深まっていったそうです。
典子さんが話している間、たわしさんはテレビ台の隅に座って、典子さんとわたしの顔を交互に見ながら、じっと聞き入っていました。
自分の話がちゃんと間違いなく伝わっているか気にしているようでした。
わたしが帰った後、疲れさせてしまってのではと心配になりましたが、典子さんから「あの後なにやら満足した様子で、たわしなりに楽しんでいたみたい」とメッセージを頂いてホッとしました。
典子さんのお話を聞き、たわしさんのオーラを感じ、
なにか深ーいことを考えていそうな、ただぽわーんとしているような、小さな笑みを浮かべているたわしさんを描くことしました。
命の危うさと、命の大きな力の両方を知る、たわしさんの儚さと強さを描きたい、
一方で、おとぼけなポーズと表情がちょっとコミカルなたわしさんも表現したい、
そんな思いで描かせていただきました。
そして、メッセージアイテムは「わたしはたわし」というエッセイにしました。
今でも病気とお付き合いしながらですが、たわしさんのペースで元気に遊んだり遊んでくれなかったりしながら、典子さんとの静かで穏やかな暮らしを楽しんでいるようです!
作家 ハセナオ プロフィール
1974年東京都生まれ・イラストレーター・画家
多摩美術大学デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業
広告会社でCMプランナー・演出家を経てフリーランスに。作家活動の他にも製品開発や企画、グラフィックデザイン、コピーライティング、エッセイなど。ナレーターとしても活動中。
2020年6月1日個人事務所「tail effect」を設立。
https://www.taileffect.com/
https://www.instagram.com/tail_effect/
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